なぜなに?神宮式年遷宮第四回 (*´ω`*)



今年、平成25年は神宮式年遷宮が行われます。
2000年以上続く、日本を語るうえで欠かすことができない文化と伝統の一大事業。
そこで

神宮式年遷宮? なにそれ美味しいの?(゚д゚)?」


という方でも、この国を挙げての一大神事を楽しめる講座

教えてかもネギくん
「なぜなに? 神宮式年遷宮



不定期で連載していきます(`・ω・´)

今回はその第四回目


遷宮は自然破壊じゃないのか?ヾ(*`Д´*)ノパート1」


第一回目は「そもそも神宮ってなに? どこにあるの?」
第二回目は「
そもそも式年遷宮ってなに? どうしてするの?
第二回目は「なんで20年に一度なの?を合わせて読んでみて下さい( ´∀`)つ


?「御用材と神宮の森」


式年遷宮で利用される御用材の檜は約1万本、総材積は約8500立方ヘクタール。
なかには直径一メートル余、樹齢400年以上の巨木も用いられます。

御用材は伐り出す山を「御杣山(みそまやま)」と呼びます。
飛鳥時代から鎌倉中期に至る600年間、御杣山はそのほとんどが神宮宮域内の神路山と高倉山でした。
この度の遷宮は、いずれも固有林の長野県の木曽谷と岐阜県の裏木曽が御杣山として定められました。


「20年のペースで、
 そんなに木を使ってたら、無くなるじゃない?(´・ω・`)?」

と思われる方もいらっしゃるでしょう。
宮域林は、江戸時代長きに亘り、伊勢の町民や膨大な参拝者のための薪や炭焼きとしてすっかり伐り出されて、明治維新当時は既にハゲ山と化していたと言われています。

大正11年に「神地保護調査委員会」が置かれ、林学の大御所、土木関係者10名が委員として名を連ね、いかに管理していくかが審議されました。
まず神域と共に神宮の尊厳保持を目的に宇治橋附近から見渡せる山全体を風致林として天然林で残すように決められました。
次に宇治橋から見えないところの第二宮域林があり、主として檜の植林が行われました。
そして、帝室林野局が用意した8000ヘクタールの神宮備林と並行して遷宮用材の育成に取り組まれました。
こうして針葉樹と広葉樹の混合林が結成され、檜や杉の単純林よりもうまく循環するという森林生態系に好結果をもたらされたのです。

今日では、
神宮の宮域林は天然林の典型的な照葉樹として世界的にも有名です。
また宮域林の保水力は著しく向上して、昭和57年8月に発生した一日455?の降水でも崩壊しませんでした。
また平成9年の台風19号は宮川流域に一日356?の大雨をもたらせましたが、五十鈴川の水位は宇治橋より下を守りました。




次回は「自然との共生」について( ´∀`)つ